30代、ちょっと女ひとり旅してみました。カミーノデサンティアゴ800km徒歩の道

結婚をし主人の仕事の都合で退職。でも子供はいないから時間はある、だからなんだかモヤモヤした日々。自分自身で何かを達成したい!そんな時、ふと一人旅に出てみました。

(1日目)Roncesvallesまでの道 25.20km


ホタテ貝の指す方向に向かって歩く道。
(ビーチサンダルなのは町歩きを楽しんでいたから)
ちなみに私が歩き始めたのは8月10日。

サンジャンピエドポル に到着したら
まず向かうのはクレデンシャルを発行してくれる場所。

バイヨンヌから電車に乗った時から、すでに周囲はカミーノを歩きにきた人で溢れているので、そのまま皆についていけば難なく到着。

(Googlemapだと”Les Amis Du Chemin De Saint Jacques”と検索したら出てきます。)
ちなみに着いた時はちょうどお昼休み中で営業していなくて。
開くのを待っている間、隣にいたベルギーのお姉さんグリッタに出会い、少しだけ世間話。
(スペインはお昼休み中、お店自体が営業していないケースが多いので
時間には気をつけたほうがいいかも。)
グリッタは日本で働いた経験があって、銀座のマネケンで働いていたとか。
ただやっぱり日本の接客方法とか、性格的に合わない部分も出てきて
メキシコに移動し働き、今は国に帰って金融の仕事しているんだと。
休みが年間で4週間とれるけど、一気に取る人は流石に居なく。
でも、どうしてもグリッタは800km歩きたかったから、
思い切って全部休みをくっつけたんだとか。

色んな国の働き方を聞けて面白かったな。
また道中で会そうだね、とその場はバイバイ。

カミーノは、こういった小さな出会いを積み重ねて、
どんどん仲良くなっていく感じ。
ちなみにクレデンシャル(巡礼パスポート)はこちら。

宿に泊まるときや、カフェ、バーに立ち寄った時にスタンプを押してもらえるの。
自分の巡礼の軌跡を残すことができるって素敵。
そしてスタンプラリーなんて、子供の時以来でワクワク。
英語で説明を聞いて、最後についに念願のホタテ貝もゲット!

カバンに付けると、いよいよ旅が始まるって感じ。


街の雰囲気は本当に綺麗で、ここだけに観光に訪れても良いくらい。
クレデンシャルを貰った場所で、アルベルゲ(宿舎)の書かれた紙と
カミーノデサンティアゴの全体的な日程見本、山の勾配が書かれた地図を貰ったんだけど
私はBuen Caminoのアプリをインストールしていたので周辺の宿事情を調査。
アプリはこんな感じ。

こうやって値段と評価、洗濯機の有無などがわかるので大変便利。

自分の位置と同時に、どこにアルベルゲがあるのかもチェックできるので迷子になる心配もなかったな。

ちなみに上の画像にある、黄色いラインがカミーノの巡礼路。
初日泊まったアルベルゲはBuen Camino Hotelではないけど
基本的にどこもこんな感じの上下簡易ベッド。

寝る場所は割り当てのケースだったり、早いもの勝ちのパターンだったり。
もしもお年寄りがいたら率先して自分は上のベッドを選ぶようにしましょう。

ちなみに余談ですが。
なんでも、サンジャンピエドポル には評判のいい有名な?アルベルゲがあるようで。
夕飯をみんなで食べて、お互いの自己紹介をして親睦を深めるんだとか。
グリッタが教えてくれたんだけど、どこか忘れちゃった。
気になる人は探して見てね。
(私はビビリなので、初日は静かにスタートすることを選びました)

さて、いよいよ明日からピレネー山脈越えの大仕事。
ご覧のとおり、かなりの急勾配。

ひたすら山登り。

早朝5時に起きて、朝ごはんを食べて5時30分に出発。
靴擦れ防止に、しっかりとワセリンをヌリヌリ。
もちろんあたりは真っ暗だったけど、綺麗な朝日が見れました。

写真はあまり撮らずに目に焼き付けていたので、
日が昇りきってからのものを。

キレイでしょうー!でも、それ以上に!!
本当に気持ちいいくらいの登り坂。

どうだ、これでもか!と攻めてくる。

まだ筋肉がついていない弱い足には、キツすぎる。。。
そして至る所に、放し飼いの羊と牛の群れ。牧場臭。うんち。

うんち、うんち、うんち。。。には初日でもう慣れたな。

自然に還るものですものね。はい。

足も鼻もモゲそうだったけど、景色も綺麗だし、周囲に動物がいるだけで
なんだか海外に来たなー!という気持ちが最高潮。テンションが上がる。

そして
追い越された人や、追い越し間際に

「Buen Camino!(いい巡礼をね!)」

と声を掛け合い、それがまた励ましの言葉だから、
言うと楽しい。聞くと嬉しい。

この言葉を言うだけで、元気が出てくる。

はずだった……

と言うのも、正午を過ぎたところから足が本当に重くなって。。
足が前に進まない。進んでも一歩がかなり小さい。
どんどん追い抜かされていく。。。そしてちょっと心配される。

やばい、死ぬかも。。。。

そんな時、同じペースで歩いている人を発見。

はじめは挨拶だけ。
そして追い抜き追い越されを2回ほど繰り返し。
3回目でお互い可笑しくなって、笑い合い、
ちょっとだけ元気が出てきて雑談。

彼はイタリア人のアルフレッド。
大体初めて会った人との会話は

「調子どう?足は大丈夫?」
「今日は何時に起きたの?何時から歩いてるの?」
「出身はどこの国?」
「仕事は何をしているの?」
「どうしてカミーノを歩こうと思ったの?」

と言うかんじで進んでいく気がする。
そこから会話が進んだり、なんとなくフェードアウトしてバイバイしたり、出会いと別れはそれぞれ。

彼はカミーノを歩いているのは、妹さんの体調が悪いみたいで。
彼女がよくなるようにと、自分と家族の健康を祈願しながら歩いてるんだって。
本人も足がそこまで強くないから、無理なく休みやすみ。

なんやかんやでペースが一緒だから、
途中無言になりながらも結局本日のゴール地点、
Roncesvalles(ロンセスバリェス)まで一緒に歩くことに。

ヘトヘトになりながら、なんとか14時30分から15時くらいに到着。

アルベルゲで受付を済ませて、シャワーを浴び、洗濯物を洗い干す。
このルーティンをこの先30日ほど、カミーノが終わるまで続ける。

自然と洗濯物を洗うレベルも上がり、
最終的には手洗いマスターになりますので、頑張りましょう。

日本人あんまりいないかなあと思ったんだけど、ここで1組の大学生女子と出会う。とりあえず挨拶のみ。日本人に会えて嬉しかったな。

庭でボーッとしていると、またアルフレッドと再開。
お酒飲みに行くということだったので、一緒に行くことに。

かあーー!
運動の後のビールが本当に美味しいー!!

彼もいい笑顔です。
ご馳走してもらいました。

そのままの流れで、夜ご飯も一緒に食べることに。
メニューという巡礼者が食べるコース料理があって、値段も通常よりリーズナブル。基本的に、サラダかスープかパスタ、メインの肉か魚、そしてワインか水を選べるかんじ。とっても栄養抜群。
値段は忘れちゃったけど€12〜20の間かな?
時々€10以下のメニューもあり、場所によりマチマチ。

たまたま休んでいたフランス人の母娘の2人とも意気投合し、4人でディナー。

私はお魚が食べたくなって白身魚を選択。
美味しかったな。

10時には就寝して、明日は6時起き。
運動して早寝早起き。

あー、なんだか本当に。とっても健康的!